2012年7月灼熱の高砂市、「第52回優勝・ペアリング!」という大会会長による表彰状授与により華麗に幕を閉じた昨年の「実業団女子選手権大会」。 この2部チーム以下の実業団チームによる(個人的には)今の日本代表の試合より100倍楽しい大会が、今年も今週末に開催される。 場所が徳島市の吉野川河川敷グランドということで、地獄のような暑さになることは必至で現に先週この場所で熱中症患者も出ているので、選手たちにはくれぐれも健康面に気をつけながら頑張ってもらいたい。 ちなみに、本来はこの記事の前に「東アジアカップ観戦記」をかますはずだったのだが、予想を上回る私物化を目の当たりにして完全に書く気が失せてしまった。 というか、思ったまんま書いてたりしたら100%命が危ない。君子危うきに近寄らず、というか、口は災いの元、というか、まあなんかあっても身から出た錆か(笑)【1部昇格には不可欠な実業団大会での「2位以上」】 今回は過去10年間のこの大会の結果と、その年のリーグの成績との関連を少し見直してみたい。 実は2009年以降、4年連続で実業団大会優勝チームが翌年の1部に昇格しており、この大会での活躍が1部昇格の試金石になるのだ。 しかもその前年の2008年は三島中央病院が優勝したが、決勝戦は伊予銀行が大差で勝っていた段階で突然の激しい雷雨により中止になり、翌日再試合。翌年1部に上がった伊予銀行が優勝していてもおかしくない年だった。 2007年は、優勝は現ペヤングの田上監督率いる松下電工津だったが、この大会2位の日立マクセルが2部リーグ1位で翌年一部昇格。 2006年は優勝した靜甲が入れ替え戦でも勝利して1部昇格し、その靜甲に準決勝で負けた佐川急便が2部リーグ1位で1部昇格。 2005年は優勝は三洋島根だったが2位の日立マクセルが2部1位で1部昇格。 2004年は優勝した大鵬薬品が2部でも1位で翌年1部昇格。 2003年だけは優勝した三島関病院、2位の靜甲ともに翌年1部に上がれなかったが、この年は3部制だったので実力のあった3部の靜甲は物理的に上がれなかったのだ。 以上のように、2004年以降は翌年1部に昇格するためにはこの大会での2位以上が一つのノルマになっており、そういう意味でも見逃せない大会なのだ。 (ん?ということは参加してないNECアクセステクニカは絶対に上がれない??まあ一応「ジンクス」ということで)【参加チーム数について】 今年は14チームと、昨年から2チーム減ってしまった。 具体的に言うと島根三洋が廃部になり、イカイ静岡が参加せず、ペヤングが1部昇格で3チームが減り、替わって平林金属が今年から実業団登録になったことで一つ増えての2減である。 佐川急便グループは支社がたくさんありどういう関係になっているのか個人的によくわかってないのだが、昨年の「佐川急便関東支社、佐川急便九州支社」の替わりに「佐川グローバルロジシティック、佐川急便東日本支社」が加わったため「全4チーム」は増減なし。今年も実業団選手権を「佐川急便グループ」が大いに盛り上げてくれることになる。 全14チームは意外に少ない気がするが、ここ10年間は14~17チームの間で増減しながら推移しているので、参加チーム数はほぼ例年並み。 ここ最近参加していないNECアクセステクニカがまた参加してくれると大会も面白くなるのだが、その分初参加の「平林金属」には大いに期待したい。【各試合大胆予想】 では、個人的願望が入りすぎて当たらないことで有名な銀猫的勝敗予想。 試合前にこんな予想なんかしてたら、おっとっとオジサン先輩に「みんな優勝するつもりなのに下らない予想なんかするな馬鹿者!」と叱られそうなのだが(笑)、惨憺たる予想結果になって恥をかくのは確実なので、それでどうか許していただきたい(笑)。【実業団大会・組合せ&結果(未)】【リーグに所属しないチームの紹介(2012年版)】<1回戦>【平林金属v.s.佐川グローバルロジスティック】○95%:平林金属 実業団選手権初登場の平林金属が佐川グローバルに貫禄勝ち。 翌日の靜甲戦に備え、いかに省エネ的な勝ち方が出来るかが課題。佐川グローバルとすれば、そういう平林金属の隙をついて先制点を奪って慌てさせたい。【日本精工v.s.佐川急便中四国】○80%:日本精工 毎年、リーグ前半戦終了後の6月~8月の間は絶望的にチーム力が落ちる日本精工。昨年もYKK相手に1回戦でコールド負けしてホテルをキャンセルして滋賀に帰った。 今年は良い選手が揃っている佐川急便中四国相手に苦戦しそうだが、勝利は堅いか。【カネボウ化粧品小田原v.s.東海理化】○51%:カネボウ化粧品小田原 一回戦の好カード。リーグ戦でも延長タイブレイカーと実力は拮抗していてどちらが勝ってもおかしくない。 6月初旬の国体愛知予選以降の公式戦となる東海理化と、6月下旬に山梨学院大を破って全日本総合切符を獲得したカネボウ。リーグ戦の借りを返すのと今の勢いを買って、カネボウ勝利と予想。【イカイv.s.佐川急便東日本支社】○60%:イカイ 両チームともになかなかチーム構成がわからないので勝敗もわからない。 昨年も参加し日本リーグ経験者もいるイカイがやや有利か。【伊予銀行v.s.佐川急便中部】○90%:伊予銀行 佐川急便グループの中では最も戦力が揃っており、実力的にも2部リーグの中堅クラスに属する佐川急便中部支社。 投手の野村愉花、松木あゆみが踏ん張れば良い試合になりそうだが、さすがに伊予銀行には及ばないか。【YKKv.s.大和電機】○55%:YKK 個人的には1回戦で一番楽しみな対戦なのだが、何も北信越のこの2チームを1回戦で当てなくても…とクジ運の悪さに同情してしまう。 というのもつい最近総合の北信越予選で当たったばかりだし、8月にも国体の北信越予選で当たるからなのだ。 その総合予選ではYKKが勝利したが1-0と僅差。大和電機も若手が成長しているそうなので良い試合が期待できそう。<2回戦>【靜甲v.s.平林金属】○70%:靜甲 2回戦で楽しみなのがこのカード。 平林金属は強打の靜甲相手に左の中村絢夏が先発し終盤まで好投。5回、2点を奪われたところでエースの清水麻紀にスイッチしその後無失点。 中村、清水の好投で打線も奮起し、岡田千波のヒットで1点を返すが時既に遅し。シード扱いで前日投げておらず元気いっぱいの靜甲投手陣が最後まで踏ん張って逃げ切る。【日本精工v.s.カネボウ化粧品小田原】○60%:カネボウ化粧品小田原 1回戦で東海理化との接戦を制したカネボウが日本精工相手に相手のミスから先制点を奪う。 すると、とにかく毎回2人以上走者は出すのだがのらりくらり淡々と投げ続ける久保谷愛相手に日本精工打線に決定打が出ず。5回から替わった高橋悠依の遅いボールを打ち損じて最後まで追いつけず無念の敗退。【イカイv.s.伊予銀行】○95%:伊予銀行 伊予銀行が初回から猛打爆発で大差試合に。 2回以降は主力を休ませ次の試合に備える。【YKKv.s.ドリーム☆ワールド】○70%:ドリーム☆ワールド YKKは1回戦では大和電機相手に坂本佳子が先発したが、この試合では血分智香が先発。ドリーム打線を相手に好投。 しかしドリームも防御率0.00投手、高野里穂が点を与えず、終盤は長打を重ねて点を奪い3点差で勝利して準決勝へ。<準決勝>【靜甲v.s.カネボウ化粧品小田原】○75%:靜甲 靜甲は実業団選手権では毎年結果を残しているエース鈴木麻美が好投。1点から2点くらいまでにカネボウ打線を封じる。 打線もここまで好投してきたカネボウ投手陣に対し実力を発揮し、中村夏美の3安打、山崎奈美佳の長打などでだいたい3点から9点くらいを奪って勝利。 (こう書けば当たる確率が増えるな、笑)【伊予銀行v.s.ドリーム☆ワールド】○55%:伊予銀行 さあここが一番わからない。 おそらくかなり高い確率でこの対戦になるだろうが、勝敗となるとどうなるだろうか。 一応四国のチームということで伊予銀勝利に予想したが、この対戦に勝ったチームが来年1部に昇格することになるのではないか。 リーグ戦では4-0で伊予銀行が勝っており、伊予銀行からしたら自信を持って戦える相手なのかもしれない。<決勝>【靜甲v.s.伊予銀行】○50%:伊予銀行、靜甲 伊予銀行と靜甲という、ここ10年間の2部リーグを牽引してきた実力者同士の見ごたえのある決勝戦。 末次夏弥、勢村香織の両先発投手が好投。終盤まで僅差の展開が続く。 試合の決め手はやはり伊予銀行では矢野輝美の前にチャンスを作れるか、靜甲ではどこかで長打が生まれるかどうか。 リーグ戦で負けている伊予銀行がこの試合に勝ち、リーグ後半戦での決戦に向け自信をつけるか。実業団大会に強い靜甲としては2009年以来の優勝なるか。 最後の勝敗予想は50%50%ということで遁走したいと思う。 おしまい。<昨年優勝のペヤング(×ペアリング、×ペイヤング)>
↧